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卵管炎の原因とは?放置のリスクと将来の妊娠を守るために知っておきたいこと


「下腹部がなんとなく痛む」「最近おりものの様子がおかしい」といったサインを感じたことはありませんか?女性の体において、子宮の両側に位置する「卵管」は、卵子と精子が出会い、受精卵を子宮へと運ぶ非常に重要な通り道です。

この卵管に炎症が起きる「卵管炎」は、自覚症状が乏しいまま進行することも多く、気づいたときには将来の妊娠に影響を及ぼす不妊の原因になっていることも少なくありません。

この記事では、卵管炎を引き起こす主な原因から、見逃せない症状、そして早期発見・治療の大切さについて詳しく解説します。大切な自分の体を守るための知識を深めていきましょう。


卵管炎が起こる主な原因

卵管炎のほとんどは、外部から侵入した細菌が膣や子宮を通り、卵管まで到達して増殖することで起こります(上行性感染)。その背景には、主に以下のような原因があります。

1. 性感染症(STD)による感染

卵管炎の原因として最も多く、注意が必要なのが性感染症です。

  • クラミジア感染症: 日本で最も感染者数が多い性病です。感染しても症状が非常に軽く、気づかないうちに卵管まで菌が入り込み、慢性的な炎症を引き起こします。

  • 淋菌感染症(りんきん): クラミジアに比べて炎症が強く出やすく、急激に進行して激しい腹痛や高熱を伴うことがあります。

  • マイコプラズマ・ウレアプラズマ: 近年、不妊症との関連が指摘されている細菌です。一般的な検査では見落とされることもあり、知らぬ間に卵管炎を誘発しているケースがあります。

2. その他の細菌感染

性感染症以外でも、大腸菌やブドウ球菌など、体に元々存在する常在菌が何らかの理由で子宮内に入り込み、卵管炎を引き起こすことがあります。

  • 免疫力の低下

  • 出産や流産、中絶手術後の処置

  • 子宮内避妊具(IUD)の長期使用


卵管炎の主な症状チェックリスト

卵管炎は「急性」と「慢性」で症状の現れ方が異なります。

急性卵管炎の場合

比較的はっきりとした症状が現れます。

  • 急な下腹部痛(特に左右どちらか、あるいは両側)

  • 38度以上の発熱や寒気

  • おりものの急増(黄色や緑色っぽく、濁っている)

  • 吐き気や嘔吐

慢性卵管炎の場合

症状が乏しく、自分では気づかないケースが多々あります。

  • 下腹部がなんとなく重だるい

  • 性交時や排便時に違和感・痛みがある

  • 不正出血が続く

  • 生理痛が以前よりも重くなった


卵管炎を放置するリスク:不妊症との深い関係

卵管炎を適切に治療せず放置してしまうと、炎症が治まった後に取り返しのつかないダメージが残ることがあります。

卵管の癒着と閉塞

炎症によって卵管の内部がくっついたり(癒着)、完全に塞がったり(閉塞)します。すると、卵子が通れなくなり、**「卵管因子による不妊症」**の大きな原因となります。

卵管水腫(らんかんすいしゅ)

炎症の結果、卵管の中に液体が溜まって腫れてしまう状態です。この液体は受精卵にとって毒性があるといわれており、体外受精などの不妊治療を行っても着床を妨げる要因になります。

異所性妊娠(子宮外妊娠)

卵管が狭くなることで、受精卵が子宮にたどり着く前に卵管に根を張ってしまうことがあります。これは母体の命に関わる深刻な事態であり、緊急手術が必要になるケースがほとんどです。


検査と治療について

「もしかして?」と思ったら、迷わず婦人科を受診しましょう。

診断のための検査

  • 内診・超音波検査: 卵管の腫れや、お腹の中に腹水が溜まっていないかを確認します。

  • 細菌検査: 膣内の分泌物を採取し、クラミジアや淋菌などがいないか調べます。

  • 血液検査: 体内の炎症反応(CRP値や白血球数)を測定します。

治療方法

基本的には、原因菌に効果のある**「抗菌薬(抗生物質)」**の内服や点滴を行います。

炎症がひどく、膿が溜まっているような場合には、手術で膿を排出したり、卵管を摘出したりすることもあります。

大切なポイント: 症状が改善しても、菌が完全に死滅するまで薬を飲み続けることが重要です。また、性感染症が原因の場合は、パートナーも同時に治療を受けないと、再感染(ピンポン感染)を繰り返してしまいます。


まとめ:将来のために今できること

卵管炎は、早期に発見して適切な治療を受ければ、後遺症のリスクを大幅に下げることができる病気です。

「これくらい大丈夫」と放置せず、自分の体の小さな変化を見逃さないでください。また、特定のパートナーがいても、定期的な性病検査を受けることは、自分の将来と大切な人を守ることにつながります。

もし下腹部に不安を感じているなら、まずは婦人科のドアを叩いてみてください。その一歩が、あなたの健やかな未来を守る鍵となります。



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