金の延べ棒投資、初心者が知るべき市場の仕組みと賢い始め方
「金は安全資産」という言葉を聞いたことがあるけれど、金の延べ棒の買い方や、その市場がどうなっているのか、よくわからない。
そう思っていませんか?
金の延べ棒(インゴット)への投資は、株や為替のように価格が大きく変動しにくく、価値が安定していることから、資産を長期的に守りたいと考える人々に選ばれています。
今回は、金の延べ棒の市場がどう動いているのか、そして初心者が知っておくべき購入の仕組みや注意点を、分かりやすく解説します。
1. 金の延べ棒の価格はどうやって決まる?
金の延べ棒の価格は、株のように刻々と変動しています。
その価格は、主に以下の2つの要素で決まります。
① 国際的な金価格(国際指標)
世界中の金取引の中心地であるロンドンやニューヨークで決められる「国際指標(ロコ・ロンドン価格)」が基準となります。
この価格は、アメリカの金融政策や世界経済の動向、地政学的なリスクなど、様々な要因によって毎日変動しています。
② 円とドルの為替レート
国際的な金取引は米ドル建てで行われるため、日本の金価格は、国際指標をその日の円とドルの為替レートに換算して計算されます。
例えば、ドルの価値が上がれば、同じ量の金を買うのに多くの円が必要になるため、円建ての金価格は上がります。
2. 初心者が知っておくべき購入の仕組み
金の延べ棒を購入する方法はいくつかありますが、最も一般的なのは、信頼できる地金商(じがねしょう)や貴金属メーカーから直接購入することです。
どこで買える?
大手地金商や貴金属メーカー: 田中貴金属工業や三菱マテリアルなどが有名です。
銀行: 一部の銀行でも金の現物を購入できます。
証券会社: 金をETF(上場投資信託)として購入することもできますが、今回は現物(延べ棒)に絞って解説します。
購入の際の注意点
手数料や諸費用: 購入時には、手数料や消費税、場合によっては保管料などがかかります。これらは業者によって異なるため、事前にしっかり確認しましょう。
本人確認: 金は高額な取引となるため、本人確認書類の提出が義務付けられています。
3. 金の延べ棒投資のメリット・デメリット
メリット
現物資産: 株式や債券とは異なり、手元に「現物」として保有できるため、倒産リスクがありません。
インフレに強い: 物価が上昇する(インフレ)と、お金の価値は下がりますが、金の価値は相対的に上がることが多いため、資産の目減りを防ぐ効果が期待できます。
長期的な価値の安定: 短期的な価格変動はありますが、長期的に見ると、金の価値は安定しており、資産保全に適しています。
デメリット
利子や配当がない: 金は、株のように配当金や利子を生み出すことはありません。
盗難・紛失のリスク: 現物であるため、盗難や紛失のリスクがあります。そのため、自宅ではなく、専門の業者に保管を依頼するのが一般的です。
まとめ
金の延べ棒は、価値が安定した現物資産として、大切な財産を長期的に守りたいと考える人に適した投資です。
市場の仕組みを理解し、信頼できる業者を選ぶことが、成功への第一歩です。
ただし、金投資にもリスクはありますので、ご自身の投資目的や資産状況を考慮した上で、慎重に検討しましょう。