金の延べ棒と金ETF:あなたに合った投資はどっち?徹底比較ガイド
「金投資を始めたいけど、金の延べ棒と金ETF、どっちがいいの?」
そう悩んでいる方も多いのではないでしょうか。どちらも金に投資する人気のある方法ですが、それぞれに全く異なる特徴があります。
この記事では、金の延べ棒(実物資産)と金ETF(金融商品)の違いを、初心者の方にもわかりやすく徹底的に比較していきます。それぞれのメリット・デメリットを理解することで、ご自身の投資スタイルや目的に合った最適な選択ができるようになりますよ。
1. 金の延べ棒(ゴールドバー)ってどんなもの?
金の延べ棒は、文字通り「現物」の金です。貴金属店や地金商、一部の銀行などで購入でき、物理的に手に取って保有することができます。インゴットや金地金とも呼ばれます。
メリット:
無価値になるリスクがない: 紙切れになる心配がない実物資産です。万が一の金融危機やインフレ、円安の状況下でも、金の物理的な価値は残り続けます。
物理的な安心感: 自分の手元に置いておくことで、資産を直接管理しているという安心感を得られます。
長期保有での税制優遇: 5年を超えて保有した金を売却した場合、税制面で優遇される制度があります。
デメリット:
保管コストと盗難リスク: 自宅に保管する場合は盗難や紛失のリスクが伴い、貸金庫を利用する場合は保管料がかかります。
購入にまとまった資金が必要: 最小単位(一般的には5g)から購入できますが、手数料を考えると、ある程度のまとまった資金が必要です。特に500g未満の延べ棒には「バーチャージ」という手数料がかかることが多いです。
換金の手間: 売却時には貴金属店などに持ち込む必要があり、手間と時間がかかります。
2. 金ETFってどんなもの?
金ETF(上場投資信託)は、証券取引所で売買される金融商品です。ファンドが実物の金を保有し、その金の価格に連動するように作られています。株式と同じように証券会社を通じて取引します。
メリット:
手軽に少額から投資可能: 株式のように一口数千円から購入できるため、まとまった資金がなくても始めやすいです。
売買が簡単: 証券会社の口座があれば、オンラインでいつでもリアルタイムに売買できます。
保管の手間・コストがかからない: 物理的な金ではないため、保管場所の心配や貸金庫の費用は不要です。盗難リスクもありません。
換金がスピーディー: 株式と同じように売却でき、数日後には現金化が可能です。
デメリット:
信託報酬(手数料)がかかる: ETFを運用するための費用として、毎年一定の「信託報酬」が引かれます。長期で保有すればするほど、このコストが積み重なります。
現物と交換できない場合も: 海外の金ETFは、現物との交換に対応していないものが多くあります。国内の金ETFでも、一定量以上でなければ交換できないなど条件があることが多いです。
運用会社の信用リスク: 運用会社が破綻するリスクは低いですが、理論上は存在します。
徹底比較!金の延べ棒 vs 金ETF
項目 | 金の延べ棒(実物) | 金ETF(金融商品) |
投資形態 | 実物の金(現物) | 金の価格に連動する金融商品 |
最低投資額 | 数万円〜(5gから) | 数千円〜(一口単位) |
購入・売却方法 | 貴金属店、地金商、銀行などで対面・郵送 | 証券会社を通じてオンライン取引 |
保管方法 | 自宅の金庫、貸金庫など | 証券口座でデータ管理 |
盗難・紛失リスク | あり(物理的な管理が必要) | なし(データのため) |
コスト | 購入時の手数料(バーチャージ)、<br>保管料(貸金庫など) | 売買手数料、信託報酬(年間) |
換金のしやすさ | 手間がかかる(店頭持ち込みなど) | スピーディー(オンラインで完結) |
税金 | 譲渡所得(総合課税)<br>※5年超保有で税制優遇 | 譲渡所得(申告分離課税) |
まとめ:あなたに合った選択肢は?
どちらの投資方法も一長一短あります。どちらが優れているかではなく、ご自身の目的やスタイルに合わせることが大切です。
金の延べ棒が向いている人:
資産を物理的に手元に置いておきたい人
長期保有を前提として、将来のインフレや有事に備えたい人
投資の醍醐味として、実際に現物を保有したい人
金ETFが向いている人:
少額から手軽に金投資を始めたい人
オンラインで手軽に取引したい人
保管の手間やコストをかけたくない人
他の資産(株式など)と一緒に管理したい人
投資は自己責任ですが、賢く情報を活用することで、リスクを減らし、資産を増やすチャンスは広がります。この記事が、あなたの金投資の第一歩を後押しできたら幸いです!